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山下 恵史朗*; 中山 和也*; 小松 一生*; 大原 高志; 宗像 孝司*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 鍵 裕之*
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 79(5), p.414 - 426, 2023/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Chemistry, Multidisciplinary)最近発見された塩化ナトリウムの超水和物(NaCl 13H(D)O)の構造を1.7GPa, 298Kでのその場単結晶中性子回折によって決定した。この物質は大きな水素結合ネットワークを持ち、いくつかの水分子は分岐水素結合や5配位水分子のような歪んだ結合の特徴を持つ。水素結合ネットワークは、ネットワークトポロジーと水素結合の無秩序性という点で、氷VIと類似している。擬似対称性によって接続されたネットワークの構成要素を区別しなければ、このハイドレートの全体的なネットワーク構造は、氷VIのネットワーク構造に対応する小さな構造単位に分解することで表現できる。この水素結合ネットワークは、既知の塩水和物とは対照的に、水分子の配向の乱れを含んでいる。ここでは、イオン種を含む水素結合ネットワークに関するさらなる洞察のための例を示す。
宮崎 譲*; 井川 直樹; 湯葢 邦夫*
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 77(3), p.371 - 377, 2021/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)Naイオン二次電池用正極材料としても期待される'(O'3)型層状コバルト酸ナトリウムNaCoO ( 0.78)について、中性子回折実験を実施し、Rietveld法によって結晶構造を解析した。その結晶構造は、(3+1)次元超空間群2 = (0)00として表現される不整合変調を持つ構造であることを明らかにした。すなわち、Na原子の位置は、秩序的な配列をとるものの軸方向に最も大きく変調されている。このNaの疑似周期的な位置変調に伴って、CoOシート間のNaO多面体は八面体型(O)からプリズム型(P)に変化する。Na原子が最も大きく変位している位置では、隣接するNa原子とほぼ接触した距離にあり、この位置ではNa原子の占有率が0となるNa欠損サイトが生成する。その結果、軸に沿って-O-O-O-P--P-パターンからなるNaO八面体連鎖が形成されることが分かった。
福井 宏之*; 藤本 真人*; 赤浜 裕一*; 佐野 亜沙美; 服部 高典
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 75(4), p.742 - 749, 2019/08
被引用回数:7 パーセンタイル:58.9(Chemistry, Multidisciplinary)単斜晶ZrOバデライトは、加圧により体積弾性率と原子振動の異常な軟化を示す。その原因を明らかにするために、我々は構造の圧力変化を中性子粉末回折および第一原理計算により調べた。その結果、体積弾性率の異常な圧力応答は化学結合性の変化というより、酸素副格子の変形、とりわけ*面内で作られる酸素のレイヤーの一つと関係していることが分かった。このレイヤーは、2つの平行四辺形、つまりほとんど歪まず回転するものと圧力で変形するものにより構成されている。このレイヤーの変形が数あるZr-O原子間距離のうちの一つを伸ばし、いくつかの原子振動モードをソフト化させることが分かった。
小松 一生*; 篠崎 彩子*; 町田 真一*; 松林 拓人*; 渡邉 真央*; 鍵 裕之*; 佐野 亜沙美; 服部 高典
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 71(1), p.74 - 80, 2015/02
被引用回数:19 パーセンタイル:79.64(Chemistry, Multidisciplinary)MgCl水和物(MgCl10HO)とその重水素化物の結晶構造を、放射光X線とパルス中性子回折により初めて決定した。低温下においてまずアモルファス相を生成し、そのアモルファス相から固体-固体相転移により新規MgCl水和物を結晶化させることで良質な粉末結晶を得ることに成功した。最近開発された自動指数付けプログラムとcharge-flipping法により、(MgCl10HO)の結晶構造はMg(HO)八面体がABCABC...と積層したものであることが明らかになった。他の類似MgCl水和物と同様に、Clイオンと水分子は八面体のMgイオンとは結合していない。2.5GPaにおいて差フーリエ解析により求められた重水素の位置は、他のMgCl水和物とは異なり、2つの酸素と二股状に結合している。
細谷 孝明*; 植草 秀裕*; 大橋 裕二*; 大原 高志; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 62(1), p.153 - 160, 2006/02
被引用回数:5 パーセンタイル:48.75(Chemistry, Multidisciplinary)N,N-dibenzyl-1-cyclohexenecarbothioamide(1)の単結晶に光を照射すると水素原子の転移が起こり、単結晶状態を保ったまま光学活性な-thiolactamが生成することが知られている。今回、この反応のメカニズムを明らかにするため、反応部位に標識として重水素原子を導入した(1)の単結晶を調製し、これに光を照射した後単結晶中性子構造解析を行って重水素原子がどこに移動したかを調べた。その結果、重水素原子は生成物のシクロヘキサン環に移動し、キラルメチレン基(-CHD-)を形成していた。このキラルメチレン基の絶対配置から、水素原子の移動が分子内で起こることで反応が進行することが明らかとなった。
飯泉 仁; T.F.Koetzle*; 白根 元*; 近角 総信*; 松井 正顕*; 東堂 栄*
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 38(8), p.2121 - 2133, 1982/00
被引用回数:252 パーセンタイル:99.48(Chemistry, Multidisciplinary)マグネタイトで長年の間、問題となっているフェルヴェー転移の機構を解明するため、中性子回折により構造解析を行なった。この結果、相転移において凍結する三種のフオノンモードの変位パターンが決定された。また凍結する変位が複雑であるため、フェルヴェーが提唱したイオン配列に代る単純なイオン配列は決定できなかった。
栗山 一男*; 正木 典夫
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 31(6), P. 1793, 1975/06
被引用回数:19LiAlの結晶構造は、CsCl型だともNaTlだとも云われていたが、粉末中性子回折実験の結果NaTl型であることが確認できた。
正木 典夫; 土井 健治
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 28(3), p.785 - 791, 1972/03
被引用回数:38抄録なし
正木 典夫; 土井 健治
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 24(10), p.1393 - 1394, 1968/00
被引用回数:11抄録なし